
もち麦といえば、食物繊維が多いというイメージですが、それ以外にはどんな栄養成分が含まれているのでしょうか?どれくらい栄養成分が含まれているのか、白米と比較してみました。
大麦、もち麦、押し麦。よく聞くけれど、何が違うのかよくわからない…ということ、ありませんか?
テレビでよく見かける「もち麦」は、他の麦と栄養素がどのように違うのか、大麦と小麦の違い、押し麦との違いなど、大麦やもち麦にまつわるお話をまとめました。
大麦は、米と同じように「うるち性」の大麦と、「もち性」の大麦があり、そのうち「もち性」の大麦のことを、「もち麦」と呼んでいます。
もち麦は、独特のもっちりした食感と、水溶性食物繊維を摂れることから、テレビ話題になることも多いようです。
【 おすすめ記事: 炊く・ゆでる手間がいらない時短もち麦 】
同じ大麦でも、うるち麦をもち麦をくらべてみると、「食物繊維(水溶性食物繊維)」は、もち性の大麦のほうが多く含まれています。
(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)、日本食品分析センター)
うるち性の大麦は、でんぷんの成分のうち「アミロース」を比較的多く含んでいて、粘り気が少ないのが特徴です。
もち性の大麦は、でんぷんの成分のうち「アミロペクチン」を多く含んでいて、もっちりした粘り気があるのが特徴です。
大麦は「もち麦」「うるち麦」の種類分け以外にも、穂の実りかた、でんぷんの粘性、皮のはがれやすさなどで様々な種類に分けられます。
大麦は、1本の軸に穂が6列ついています。
そのうち、2列しか実がつかないものを「二条大麦」、6列全てに実がつくものを「六条大麦」と言います。
二条大麦は実が大きく育ち、主にビールの原料に使われます。六条大麦は1粒1粒が小さく、穀物として食べられます。
大麦は、実と皮の間に粘性の物質があり、皮がはがれにくい特性を持っています。
これは米や小麦にはない性質で、大麦特有のものです。
裸麦(はだかむぎ)とは、表皮(お米の籾(もみ)にあたる部分)が剥がれやすい大麦のことで、六条大麦が突然変異して出来たものと言われています。
それに対し、皮が剥がれにくい大麦のことを「皮麦(かわむぎ)」と呼んでいます。
押し麦は、うるち性の大麦をローラーなどで押しつぶしたもののことを言います。
うるち性の大麦はそのままでは水を吸いにくく、調理しにくいため、このように加工します。
もち麦は【 1-2. うるち麦、もち麦の違い 】で解説した通り、「もち性」の大麦のことです。
大麦と似た名前のものに、小麦、ライ麦、オーツ麦などがあります。
これらは全て「麦」に分類されるもので、大麦とは親せきですが、別の麦です。
「豆」に分類される「大豆」「小豆」「インゲン豆」と同じような関係です。
小麦は15%ほどが皮と胚芽で、実際に食用に利用されているのは残り85%の胚乳の部分です。
大麦とエネルギーやたんぱく質、脂質、糖質には大きな差はありませんが、食物繊維の含有量に大きな違いがあります。
食品成分 | エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維総量 |
---|---|---|---|---|---|
単位 | kcal | g | g | g | g |
大麦 | 346 | 6.7 | 1.5 | 78.3 | 12.2 |
小麦粉 | 367 | 8.3 | 1.5 | 75.8 | 2.5 |
※データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
大麦と小麦では、たんぱく質にも違いがあります。
小麦のたんぱく質は「グルテン」といい、粘り気があるのが特徴です。グルテンはパンや麺を作るのに適していますが、炊飯するのには向いていません。
大麦のたんぱく質は「ホルデイン」といい、吸水性があるのが特徴です。炊飯して麦ごはんを作るのに適しています。
「オオムギ」という名前は、粒や草の背丈が大きいことからつけられたわけではないと考えられています。
麦の中でより大事と考えられていたものが「大麦」、大麦に比べて用途が少ない麦が「小麦」と名付けられたという説など、諸説あります。
もち麦といえば、食物繊維が多いというイメージですが、それ以外にはどんな栄養成分が含まれているのでしょうか?どれくらい栄養成分が含まれているのか、白米と比較してみました。
マルヤナギの国産蒸しもち麦、国産蒸し雑穀、国産蒸し大豆ともち麦ミックス、スープで食べるもち麦は『AskDoctors評価サービス』医師100名のうち、98%の推奨意向を受けた「医師の確認済み商品」に認定されています。